読書記録 「成功する子 失敗する子(ポールタフ著)」
成功する子 失敗する子
何がその後の人生をきめるのか
ポール・タフ著 高山真由美 訳
幼少期にどのように学んだかよりも
どんな気質が育ったかが重要
心を育てることが実は成長するために大切な一番のポイントではないかという意見
〇貧困と教育格差
・貧困事態が格差を生むというよりも、幼少期に受けたストレスが影響しているという見方もある。
・ラットの実験からは、親に毛づくろいをしてもらってきた子ラットのストレス耐性が高いという実験結果が出た
人間に関してはエヴァンズとブレアの研究からジェンガをやっているときに助言をしたり、気遣いを示したりというごく普通の
適切な親のかかわり方が子どもの将来に大きく影響するという事実が考察できる
・愛着理論(アタッチメント)、幼少期のわがままに付き合うなど、親からのあたたっく敏感なケアは、子どもが外の世界に出ていけるための「安全基地」となると考えられる。甘やかすことも必要。そして受けてこなくても後の環境で変えられる可能性もある。
〇何が気質を育てるか
・飛び級をした子どものその後を追うと、中退率が多い。一つの見方として、IQ以上に気質が大事であるということ
・その気質として「楽観主義(いくらでもなれる)」が挙げられる
参考図書として「オプティミストはなぜ成功するか」がある
・ADHDの人がチェスに才能を発揮。注意力に問題を抱える人の多くは強烈な体験や深い刺激を切望している。それがチェスだった。裏を返せばADHDは注意欠陥ではなく、強烈な体験や深い刺激を切望しているだけであるととらえることができる。
示唆に富む内容であった。実際に行うのは容易ではないが念頭にいれたい。